佐々木漣 ブログ 漣の残響

闇の中に詩を投げろ

WHO

特権となった情報だけを所有するヒエラルキーの現場で虚数

まみれた躰を起こし目覚める不穏な予言

 

支配者達は身の危険を感じ、己の手をはじめて見た

拡散希望、を収束することにかかっているその震え

天使の町からアノミーが降雪する

人は、自分の物語を隠しはじめる

 

生きている眼が、幻視だった目と交換される

様々な方法で世界中に放擲される墓あらしとして

眠りについて久しい、あの作家たちを起こしに行くのだ

没落しない楽観主義者の頸部を、掻き切る役目を

書き忘れたままになっているから、と

 

何度目かの歴史的集合体が花開いた

その実がなす本当の役割を、貧困が割った

病だらけの情報の洪水。それは新たな普遍性の、

最初の空欄をなすのだろう

予定調和の動画を内部に移植して、

他人の有した右肩上がりの幻想を、

もがき滑り落ちていく甘い単語の群れ

 

「幸運を」と言って去る最後の援助隊が

二週間食べていない子の細い手首を縛り、犯した

届かなかった500カロリーを口に捻じ込むため

忌々しく作られた偽善の輪

偽物となった情報だけがリークする真実を、

信じる勇気の行方を、貴方は気にならないか?

虚飾にまみれた怒りを起こし目覚める本当のこと

隠れている者。名を名乗れ

 

天使の国から暗黙の日が焔となって降ってくる

世界の不都合な物語が焼かれていく物語

そこから出て行かなければならない

この矛盾した生命の純朴さを握りしめて

 

さあ、黄昏の楽しみがはじまる。狩りに出かけよう

我々はまたはじめるつもりなのだ

飢餓という、それぞれに平等な分配を

この不純物だらけの星で

もう、恒星になったこの星で